【ぽろぽろ日記】疲れた、と言うこと
8月のお盆休み、今までの人生で、いちばん疲れたぁ、疲れたぁと口に出して言ったかもしれない。
正直、今はそんなにハードな毎日ではない。
もっと大変でかなしくてつらくて、という時は過去にぜったいにあったんだけど、疲れたー疲れたーととにかく言いまくった。猛暑のせいか、仕事のせいか、理由ははっきりわからない。とにかく、疲れたのだった。
2日間 言いまくった結果、3日目にはすこし元気になってきた。
言ったことで"疲れたエネルギー"が外に出たのかもしれない。
同居の母に、"こんなに疲れた疲れた言ってごめんよ"と言ったところ
"疲れた時は疲れたって言えばいいのだ がははははー"と返してくれた。
そして、急に思い出したことがあった。
高校生の時に、友達から"まいまいってすぐ疲れたって言うよね。いつも疲れたって言ってる。"と言われたことがあった。
家から片道1時間半くらいかけて学校に行っていたから多分ほんとうに疲れていたのだと思う。
あんまり体力なかったし。今とほぼ身長一緒だけど今より15kgくらい痩せていたし。ひえー。
友達に言われて以来、人からどう思われているか気にするわたしは多分"疲れた"と口に出さないように気をつけるようになった。ふつうに言ってはいると思うけど、前よりは確実に減った。
その友達はクラスの中心人物で全員から好かれていた。
ほんとうに、全員。上からも下からも男子からも女子からも。一緒にいるとほんとうに電話もメールもバンバンきていた。
あまり心を開かない、おとなしーいタイプの子にも、アメリカから来たちょっとグレた帰国子女の男の子にもどんどん話しかけて仲良くなるような子だった。
でもある時、その子を含めて仲良しの4人で一緒に下校していた際に電車の座席に座っていた彼女が突然泣き出してしまった。それまでふつうに話していたのに、ひざに抱えたかばんに顔をうずめて、10分くらい泣いていた。
実際は5分だったかもしれないけれどとても長く感じた。大丈夫?なにかあったの?と聞いても何も言わなくて、彼女の下車駅に着いても泣いていたから一緒に降りるよと言ったけど、かたくなに"いい。大丈夫だから。"と言っていた。
次の日学校で会っても、なんだか聞ける雰囲気でもなかった。
よっぽど話したくないんだろうなと思ったから、しばらくはなんとなくいつもより柔らかい雰囲気で彼女に優しく接してみたし、話したくなったらいつでも言って、と伝えた。
でも泣いた理由については結局聞かずじまいになった。
今考えると、彼女はわたしが疲れただのイヤだだの、わたしはピンクが良いだの、エビは苦手なので食べられないけどエビフライなら大好きですだの、なんでもかんでも素直に言っていたのがほんのすこーしうらやましかったのかもしれない。だから"まいまいはいつも疲れたって言ってる"なんて言ったのかな。それともわたしが本当に言い過ぎてたのか。それはよくわからない。
いつもたくさんの人に囲まれて、楽しそうで、あんな風になれたらいいなあ、と彼女のことをうらやましく感じたりしていたけれどきっと彼女なりにいろいろあったんだな。
自然と一緒に遊ばなくなって、もう全然連絡も取っていない友達なのに、いまだに影響を受けていることにすこし驚く。
良いとかわるいとかいうことではなくて、あれから20年くらい経っているのになあ、と。
ただ、それだけ。